最高裁判所第三小法廷 昭和24年(オ)263号 判決
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(要旨)
養子が養子縁組の届出当時、痴呆状態であつて養子縁組の結果を弁識するだけの能力を有しなかつた事実が、他の証拠から認められる以上、かかる事実を認定するについては必ずしも鑑定を必要としない。
(説明)
原審は諸般の証拠から、本件養子は養子縁組の届出当時、意思能力がなかつたとの事実を認定し、右縁組を無効だと判断した。上告論旨は原審が鑑定の申請を採用せず意思能力の有無を認定したのは審理不盡だと主張したのが本件。大審院にも「鑑定ハ裁判所ノ考覈ヲ補助スルモノタルニ過キサレハ縱令当事者ノ申出アルモ裁判所カ必要ト認メサルトキハ之ヲ採用セサルコトヲ得」(大判、大二・一二・一〇、録一〇〇七頁)等同旨の判例が多数あり、最高裁でも刑事について、心神喪失の有無については他の資料から判断し得る以上、必ずしも鑑定を要しない旨の判例がある(大法廷、昭二三・一一・一七、集二卷一二號一五八八頁、第二小法廷昭二三・一二・一一、同一三號一七三五頁)。